薄型キースイッチの話

f:id:hrhg:20170410062808j:plain

経緯

もともと腱鞘炎で手首を痛めていて、なるべく手首の負担がかからないようにパームレストを使ったり、薄型のキーボードを使っていました。キーボードを自作するにあたり極力筐体が薄くなるように作ってみましたが、希望する薄さにはできなかったためCherryMX以外のキースイッチがないか探していました。 またキースイッチの構造自体にはそれほどこだわりがないので、メンブレンとかパンタグラフのものを作れないかとも思っていました。

いろいろ情報を探していると、CherryMLというキースイッチがあることを知りました。 CHERRY: Innovation at Your Fingertips – ML Series

キースイッチ単体で扱っているところが見当たらなかったので、MLを使っているキーボードをeBayであたりで買ってキースイッチを取り外すことを検討していました。 ところが、CherryMLの事を調べていたら、同じような薄型のキースイッチがあることを知りました。

www.youtube.com

またDESKTHORITYで入手している情報もがあり、Kailh製ということを知りました。

deskthority.net

入手

ダメもとで、直接Kailhに入手方法について問い合わせてみたところ、こちらの会社やプロダクトについて事前に教えて欲しいとのことでした。個人で作っている等のことを返答すると、2種類のキースイッチのデータシートを教えてもらうことができました。
データシートを確認し、2種類のうち薄いのサンプルを入手できることになりました。 この時点ではまだキーキャップの存在は確認できていませんでした。

PG1350矮轴|Products|KAILH Micro Switch Keyswitch Switch Encoder Push button switch Kaihua Electronics Co., Ltd.
この記事を書いている時点で、kailhのサイトにつながらないようです。
ホスト名(www)をつけたらつながるようになりました。
現在メンテナンスアップグレード中だそうです。

Cherry MXとの互換性・比較

キーキャップへの接合形状はMX用と異なるので、MXのキーキャップは流用できないようでした。MLの形状に近いですが、同一ではないようです。
フレームのサイズはMXとほぼ一致しました。 f:id:hrhg:20170410062820j:plain

厚さの違いはこんな感じ。 f:id:hrhg:20170410062818j:plain

フットプリントが異なるのでMX用の基板は流用不可のようです。LEDのためと思われる穴が開いていました。 f:id:hrhg:20170410072547j:plain

同一の形状で

  • no sound, no hand feeling (赤軸)
  • no sound, with hand feeling (茶軸)
  • click sound, with hand feeling (白軸)

の3タイプがあり、荷重はMLの赤軸よりちょっと重い感じでした。

ヲチモノにも同類のキースイッチを使ったと思われる試作?の記事があるようでした。 watchmono.com watchmono.com watchmono.com

また、Tokyo Mechanical Keyboard Meetup vol.2にも持って行ってみました。

www.reddit.com

購入

サンプルを確認した結果、良さそうなので5台分の試作としてとりあえず500個発注することにしました。
価格は情報がひとり歩きすると良くないと思うので公開しませんが、高くはありませんでした。支払いはpaypalで行うことができました。

DESKTHORITYを見るとキーキャップも存在するようでしたので確認したところ、サンプルが2種類入手できるようなので一緒に入手しました。 文字ないものが欲しかったのですが、ブランクのものが製造されるのは1か月後になるとのことで今回の入手はできませんでした。
他に専用のLED関連もあるようです。

その他

とりあえず当面はこのスイッチを使ってみる予定です。

f:id:hrhg:20170523055207p:plain

このキースイッチが広まって、単価が安くなり、荷重バリエーションも増え、キーキャップの互換品も流通するようになることを希望します。

追記 (2017/07/15)

キーキャップについて、形状は下図の左と中および右の2種類あることを確認しています。また左のものは2色成型で文字を表していて、中のものは表面塗装で文字を表しています。右は表面全塗装です。
f:id:hrhg:20170715034429j:plain

ついでに、さらに薄型の下図左のキースイッチも開発したそうです。用途としてはノートパソコン用だそうで、キーキャップは互換性がありますが、フットプリントやフレームサイズの互換性は無いようでした。
f:id:hrhg:20170715042232j:plain